4th day: 5月5日 (子供の日)
◆ 平壌の朝 #3・帰国の朝

 朝8時起床。やっとと言おうか、いよいよ帰国の朝となった。ロビーに集合しいつものホールに移って朝食。ちなみにトヨタの角刈りとピンクシャツはこの旅行中ずっと同じ服だった。旅行でに荷物の節約は理解できるが、三日間ずっと同じ服ってのはどうか思う。

 朝食後は今となっては名残惜しくも思うオンボロハイエースに荷物を積み込み、まずは平壌駅へ移動する。駅構内に入る事もなく駅外観の見学。朝の平壌駅はこれから職場へ向かう人達が行き交う。東京のターミナル駅のような混雑は見受けられない。平壌の街は相変わらずモノトーンの写真のようなのである。


 次にお土産を買うためにデパートへ向かった。その場所はデパートと聞かされていたが、それは名ばかりで二階建てのただのお土産屋さんであった。店内はタバコ、お酒、衣類、食品、電気製品、ステレオ、プラズマテレビなどなど雑多な商品が売られていた。

 ざっと店内の商品を見るとどれもそれほど触手の動きそうなモノはないがとりあえずお土産なのでタバコツーカートンとお菓子数種を購入。

 共産圏で商品を買う場合お金と商品を直接交換するシステムではない。まず店員にコレと思った商品を告げる。すると店員は紙に商品名とその数、金額を書いてこちらに渡してくれるのである。お客はその紙を持って店内の別の場所にあるレジのところでもらった紙とお金を渡す。レジの店員はレシートをこちらに渡す。で、お客はレジでもらったレシートを持って再びさっきの店員の所へ行き商品を受け取る。と言うナゼかこのようなめんどくさいシステムを取っている。

 商品を先に渡したらそのまま万引きされてしまうとでも思っているのだろうか?どっちにしても効率が悪いのである。


 デパートを後にして一行は再び平壌順安空港へ向かった。トヨタの角刈りはお酒やコチュジャンなどお土産のつもりなのかこれでもかと大量に買い込む。昨日のヘタれ様を挽回するかのような買い物数である。こんなにお酒を買い込んだら免税にはならないのである。どうするつもりなのか…?




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◆ 平壌・順安空港再び 〜 帰国 〜

 空港に着くと先に荷物のチェックインだけ済ます。搭乗時間まで少し時間があるので何処かの地方の空港のように小さい平壌順安空港内の売店を見てまわる。CDを一枚購入。

 喫茶店で森健ガイドと雑談。今回デビューの女子ガイドはピンクシャツに捕まりどこかで話込まれているそうだ。森健ガイドは「口説いてるんじゃないの」と言って笑っていた。口説けるワケねぇーだろ!って意味の笑いだったのだろうか。


 そうこうしてる間に搭乗時間がやって来た。我々一行はそれぞれ二人のガイドに三日間のお礼を告げた。今回デビューの女子ガイドは明日からお仕事はお休みだそうだ。って言うか日本からの観光客がいないって事らしい。夏に再び開催されるアリラン祭まではヒマなのである。

 我々は二人と握手をするとゲートを通り出発ロビーへ入って行った。この後すぐに飛行機に乗れるのかと思いきや再び出発ロビーで待たされた。ロビー内の椅子はすでに満員でぼんやり立ったままこれから乗るであろう飛行機を眺めているほかなにもする事がなかった。


 30分位待たされた後にようやく飛行機に乗るためバスに乗せられた。来た時と同じくタラップで飛行機に乗るのである。中国人観光客は飛行機の周りでいつまでも写真を撮ったり、大声で話したりしているので空港の職員に怒られていた。


 不安の残る高麗空港で瀋陽まで、そして安心のANAで大連、関空、羽田の順で日本へ帰って来た。

 関空の入国検査の時に在日の人達の一団を見かけた。連休などの長期の休みの時にはこうやって日本と平壌を行き来してきたのだろうか。

 北朝鮮からの帰国者の一団の中に見覚えのあるオバサンの顔を見かけた。記憶が正しければ、拉致被害者の中で唯一被害者会に入らず平壌の息子に何度も合いに行っている寺越武さんのお母さんだった。こうやって年に何度も手みやげを持って拉致された息子に合いに行かなければならないのは大変なのである。国はなんとかしてやらないとイカンのである。

 お昼前に平壌を起ったにもかかわらず、羽田に着いたのはもう夜の11時前。トヨタの角刈りは家が遠いので都内のホテルに一泊すると言う。これから埼玉に帰ると言うピンクシャツはダッシュで電車に向かった。間に合わなきゃいいのに。


 あっという間の北朝鮮旅行だったがなかなか盛りだくさんの三日間であった。なかなか見れないものも見れたし、北朝鮮の人も話してみれば普通の人だった。北朝鮮の人達も色々な情報もちゃんと知っているようだった。ただ残念な事に旅費がベラボぅなのがたまにきずだがも、う一回くらいは行ってみてもいいなぁ、というのがその感想。




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◆ notice 〜 補足 〜

この補足コーナーでは本文中で触れられなかった事、未確認の二次情報などモロモロについて記して行きます。旅の参考にどうぞ。

◆ コレが高麗航空券だ!

◆ コレが高麗航空のゲロ袋だ!

◆ コレが高麗国際ホテルだ!( 高麗国際ホテルパンフレット )

◆ コレがアリラン祭のチケットだ!( 日本円で4万8千円の特等席 )

◆ コレが北朝鮮のお土産だ!

◆ コレが北朝鮮の領収書だ!


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